王子なドクターに恋をしたら
楽しかったお買い物を終えて叶ちゃんの家に帰ってきた。
さすがに大きなお腹で歩き続けた叶ちゃんは疲れたようで來翔くんと休んでいる。

その間に夕食を作り和泉くんが今日帰らないならと、こちらに泊まることにした。
和泉くんからも電話が来ていて一人でいるよりその方がいいと言われた。

「和泉くん、寝てる時…」

『ん?』

「…あ、なんでもない」

今朝の夢の事、聞いてみたいと思ったけどやめた。
あの温かい手は和泉くんだと思うけど、あれはただの夢で、実際は和泉くんはあたしに触れてもいなかったはずだし、聞いても和泉くんにはサッパリわからないだろう。

「お仕事、頑張ってね」

『…うん』

切ないなぁ、せっかく会いに来たのにやっぱりすれ違いで触れることも出来ないなんて。
にっくきパワハラ上司との約束はいつになったら終わるんだろう。
あたしが斗浦部に帰る予定は7日後、それまでに和泉くんの考えてることの答えは出るのか?パワハラ上司の許可は下りるのか?
望みが薄い希望だな…。

ここに来てまで悩ましいことになるとは思わなかった。
< 182 / 317 >

この作品をシェア

pagetop