終わらない恋を、キミと。

トテトテと可愛い歩き方で洗面所にある鏡へと向かっていった結香。

そして、すぐに戻ってきた彼女の顔は見たことない程に赤く、そして目も潤んでいて俺達と目が合うとダダダッと物凄いスピードで階段をかけ上がり自室へこもってしまった。

「……」

それをただただ呆然と見やる事しか出来なかった俺とあや姉。

「…あや姉」

「…ん?」

視線を階段の先から外さずにあや姉に話し掛け、話し掛けられたあや姉もまたジッ…と階段の先を見たまま応える。

「どう、思う?…アレ。『シロ』かな。それとも…くっ…っっ」

『クロ』かな。と言おうとしたけど、その『クロ』と言うワードが怖くて言い切れなかった。

そんな俺にあや姉は真っ白な顔色で青ざめた唇を震えながらも懸命に動かして。

「く、くっ…!あぅっ…!」

あや姉も『クロ』と言うワードを出そうとしたけど色々と耐えきれなかったのだろう。

ぶわっと一気に大量の涙がその眼から溢れた。

まるでダムが決壊したかのような勢いでその場にしゃがみこみわんわん泣くあや姉。

2年前、合コンで知り合った外資系エリート社員にたった2ヶ月で振られた時より酷い泣き方をしている。

お、俺だって泣きてぇよぉ!!!
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