極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
 デザートを食べ終えて、姉夫婦はタクシーを呼びホテルへと先に帰っていった。

 そして両親に夕食のお礼を伝えた朔也さんもいとまを告げる。時刻は二十二時になろうとしていた。

 朔也さんを見送るために私だけ外に出る。

「今日はありがとうございました」

 駐車場に歩を進めながら、私は彼の腕に手を絡める。何時間ぶりにふたりきりになれて胸を高鳴らせていたけれど、すぐに彼の車まで着いてしまった。

「お父さんもお母さんも朔也さんに会えてうれしかったみたい」

「俺もだ。結納以来だったしな」

 結納は二ヵ月前に済ませていた。真夏の暑さの中、せっかくだからと結納会場であるホテルの冷房がガンガンに効いた部屋で、成人式のときの振袖を着つけてもらったのだ。

「明日は私だけブライダルサロンへ行ってきますから、朔也さんはゆっくりしていて。終わったら連絡します」

 朔也さんは六本木(ろっぽんぎ)のタワーマンションでひとり暮らしをしている。実家は渋谷(しぶや)区の松濤(しょうとう)にある豪邸だ。

 ブライダルサロンは表参道(おもてさんどう)だから、迎えにきて送って待つなんて、彼の時間を奪う気がしてならない。

 けれど朔也さんは私の髪に指をすべらせ、頬を大きな手のひらで包み込んで微笑む。

< 18 / 62 >

この作品をシェア

pagetop