極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
 分厚い牛肉を堪能して、自宅に着いたのは二十一時を少し過ぎた頃。

 姉は留守のようだ。

 キッチンのシンクの中には食べた後のお皿があって、大きなため息をつく。結婚する前も家事はいっさいしなかったが、今もそうだった。

 そのままにしておこうとも思ったが、それもできない性分だ。

 食洗器に入れるほどの量でもないので、ロングカーディガンを脱いで椅子の背にかけてから、ブラウスをまくって汚れたお皿を洗った。

 結婚して住んでいたマニラの家にはお手伝いさんがいたと言っていたから、仕方がないか。姉はもともと料理に興味がないし。そんなふうに考えれば腹も立たない。

 シンクの中が綺麗になって、満足して自室へ上がる。

 スマホをバッグから出して確認すると、母から今日訪れた場所や旅館、そこで出たおいしそうなお料理の写真が送られてきていた。

 冷たい風に吹かれながらも、両親が並んで黒たまごを食べている写真が微笑ましくて、私は顔をほころばせる。

 楽しんでくれていてよかった。一日目でたくさんの写真を送ってくるんだから、一週間だともっともっと多くなりそう。

【写真ありがとう。いい写真ばっかりだよ。明日もたっぷり楽しんでね】と返信する。

 お風呂から上がり、ベッドにゴロンと寝っ転がった私は、スマホを開き朔也さんの写真を見てから、アプリで彼に【おやすみなさい】とだけ打って就寝した。
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