罪か、それとも愛か
目当てのお店には、沢山のキラキラした可愛らしい女子が行列を作っていた。

緊張して落ち着かない様子を装いながら、琴羽は周囲の様子をうかがう。


「すごいね、萌音。可愛い女の子がいっぱいだ」
「ね、零次を誘わなかったのがわかるでしょ?」
「私、浮いちゃうね。オシャレな服、着てくればよかった。ゴメン」

相変わらず洒落っ気のない装いの琴羽は、行列を作るお洒落な女の子達の中にいると、明らかに場違いだ。

「琴羽がそう思っただけで大進歩だ。琴羽はスタイルもいいし、メイクも映えそうよ」
「そんなこと、ないない」
「今度、メイクさせて。髪もちょっといじらせて。きっとすごく変わると思う!」


そんな話をしながら二人は店に入り、噂のパンケーキを注文した。


「ね、琴羽は好きな人いないの?」

注文を取ってくれた店員が席から離れると、萌音は身を乗り出して開口一番に尋ねた。

まただ。
これまでにも何度かこの質問をされた。琴羽の答えはいつも同じだ。

「好きな人?いないよ」

「もったいない。恋のない時間なんてもったいないわよ!私なんて高校生の頃からカレシが途切れたことない。恋愛ナシなんて人生、考えられないよ」
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