罪か、それとも愛か
その胸にある覚悟
店の外に出て、人通りの多い往来にいるというのに今も、背後にまたひしひしと殺気を感じる。
「…!」
肩に置かれた手に体が反応した。
瞬時にその手をひねり、体を反転させる。
「イタタタ…痛いわ、琴羽ちゃん!」
掴んでひねりあげたその手の主は愛紗だった。
「ごめん、愛紗ちゃんだなんて思わなくて…ビックリして焦っちゃった。ごめん」
琴羽は慌てて手を離す。愛紗は痛みに顔をゆがませながら、手をさすっている。
「こっちこそ、ビックリしたわ。琴羽ちゃん、護身術みたいなこともやってるの?」
愛紗から漂う異様な殺気に体が反応しただけ。だが、それは言わない。
「たまたまだよ。それより愛紗ちゃん、一人?こんな所で会うなんてスゴイ偶然だね」
「…そうね。
ねぇ、琴羽ちゃん。せっかく会えたし、少しお茶でもしない?話したいことあるし」
琴羽に向けられた愛紗の笑顔が、やけに不気味だった。
ーーそうか、目が笑ってないんだ。
狂気すらにじむような目。いつもの愛紗ではない。
「でも、今、パンケーキ食べてきたところなの。
また、今度…」
そう言って立ち去ろうとした琴羽の手首を、愛紗がむんずと掴んだ。その握力の強さにギョッとする。
「コーヒーだけでも。私の行きつけのお店があるの。行きましょ?」
「え、あ、ちょっと愛紗ちゃん?」
有無を言わさない迫力で、かなり強引に愛紗に引きずられる。
琴羽は、愛紗に掴まれていない方の手にスマホを持ち替え、指でそっと側面のボタンを一つ長押しした。
特別仕様のそのスマホは、側面に身の危険を感じたとき押す特別なボタンがあり、黒川に知らせが行くようになっていた。
「…!」
肩に置かれた手に体が反応した。
瞬時にその手をひねり、体を反転させる。
「イタタタ…痛いわ、琴羽ちゃん!」
掴んでひねりあげたその手の主は愛紗だった。
「ごめん、愛紗ちゃんだなんて思わなくて…ビックリして焦っちゃった。ごめん」
琴羽は慌てて手を離す。愛紗は痛みに顔をゆがませながら、手をさすっている。
「こっちこそ、ビックリしたわ。琴羽ちゃん、護身術みたいなこともやってるの?」
愛紗から漂う異様な殺気に体が反応しただけ。だが、それは言わない。
「たまたまだよ。それより愛紗ちゃん、一人?こんな所で会うなんてスゴイ偶然だね」
「…そうね。
ねぇ、琴羽ちゃん。せっかく会えたし、少しお茶でもしない?話したいことあるし」
琴羽に向けられた愛紗の笑顔が、やけに不気味だった。
ーーそうか、目が笑ってないんだ。
狂気すらにじむような目。いつもの愛紗ではない。
「でも、今、パンケーキ食べてきたところなの。
また、今度…」
そう言って立ち去ろうとした琴羽の手首を、愛紗がむんずと掴んだ。その握力の強さにギョッとする。
「コーヒーだけでも。私の行きつけのお店があるの。行きましょ?」
「え、あ、ちょっと愛紗ちゃん?」
有無を言わさない迫力で、かなり強引に愛紗に引きずられる。
琴羽は、愛紗に掴まれていない方の手にスマホを持ち替え、指でそっと側面のボタンを一つ長押しした。
特別仕様のそのスマホは、側面に身の危険を感じたとき押す特別なボタンがあり、黒川に知らせが行くようになっていた。