罪か、それとも愛か
「琴羽ちゃんだって水上くんのことが好きでしょう?
いつも当たり前のように水上くんの隣で甘えて。
私、ずっとあなたの存在がうとましかった」
「そんなの、夏姫だって同じでしょ?」
「夏姫ちゃんはいいのよ。だって血の繋がった妹なんだもの。
でも、あなたは違う。あなたは『女』だわ」

女性として、冬輝のことが好きか。

そんなこと、考えるまでもない。
琴羽の中で答えはとっくに決まっている。

「好きか嫌いかの選択肢なら、好きよ。
生まれた時からそばにいるの。私の生きる世界には冬輝がいる。それが私にとって当たり前なの」

余裕さえ感じさせる答えが愛紗の感情を逆撫でした。

「当たり前、ね。
一条のお嬢様はいいわね。お金に困ることもなくて、水上くんにも愛されて、何もかも恵まれてる。
あなたなんて、医学部に落ちた出来の悪いただのわがまま娘なのに」
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