罪か、それとも愛か

「大学生になってからは、とにかく地味で目立たないコンセプトのコーデばかり。あれもアタシからすれば新鮮で面白いケド。
久しぶりに琴羽のドレスの依頼で嬉しかった!
ただもう少し時間に余裕が欲しかったわぁ」


銀座の一等地。
見事なグレイヘアの一部を紫に染め、原色鮮やかなパンツスーツを着こなし、女言葉を話す彼は日本が世界に誇るブランド[JUNNZO SUZUKI]のデザイナー鈴木淳三。
彼はラックにかけてあったドレスを手に、小さくため息をついた。


「しかも、各界の重鎮たちの目をさらうような、品があって色気も出るドレスだなんて。難しい注文」

「ジュンさんにしか出来ないでしょう?着てみるわ」

ジュンからドレスを受け取り、琴羽はその部屋に用意されていた衝立の奥でサッと着替える。

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