罪か、それとも愛か
やるべきことが決まれば即座に体が反応した。
琴羽は犯人の顔をじっと見つめてポロポロと涙を流す。

「怖い…。爆弾だなんて、私、怖い」

「うひゃー、美人の涙、たまんねー!
いいぞ、ねーちゃん。もっと泣け」

「死にたくない!怖い…!」

泣きながらしゃがみ込み、そっと花音から手を離す。花音はささっとマリアのもとへ移動した。

動けば殺すと言っていた犯人だが、琴羽のドレスの裾のスリットからのぞいた白い足に目を奪われて、花音のことに気づいてもいない。

犯人はゴクリと生唾を飲み込み、その足をよく見ようと琴羽に歩み寄った。



ーーあと、1メートル。あと、50センチ。


……今だ。

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