罪か、それとも愛か



『学年で一番人気の宮崎がコクった!うらやましいぞ、水上!』
『まさか、断るわけないよな?』
『今日で卒業だぞ、水上。高校最後の思い出が女子からの告白だなんて、最高だな』


高校の卒業式のあと。
首を縦に振る以外許さないといった教室の空気に飲まれて付き合うことになった。
好きだと言われて悪い気はしなかったしとりあえず、という感じでもう3年。

彼女は四六時中、今日はこんな服を着たとか、美味しそうなカフェを見つけたとかどうでもいいメッセージを送ってくる。既読すら面倒で放置しがちだ。
しばらく放置が続くと、電車で20分ほど離れた文学部の校舎からわざわざ医学部の校舎にやってきて冬輝の周りをうろつく。
勉強が忙しいからと放っておけば、次第にぐずりワガママを言ってくる。そしてしつこいくらい積極的に求められるから抱く。それも恋人だからと義務的にこなすだけ。冬輝からしたいと思ったことはない。

正直、面倒くさい。
たぶん自分は恋愛に向いていないんだと思う。

だが、別れ方がわからない。出来れば傷つけずに自然消滅的な流れに持っていきたいと思っている。

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