罪か、それとも愛か
「俺は今、本当に勉強が忙しくてそんなにかまってやれないよ」
「…忙しいのに琴羽ちゃんの予備校に迎えに行ったり、食事を用意する時間はあるんだね。夏姫ちゃんも琴羽ちゃんももう子供じゃない、高三でしょう?
予備校なんて歩いて帰ればいいし、自分のご飯くらい用意できるわよ。
しかもアイス食べたいだなんて琴羽ちゃんのワガママなら聞くのに、私はダメなの?」

また、これだ。
不思議と彼女は琴羽に異常なまでの敵対心を抱いている。
琴羽と彼女じゃ全然違うというのに。

琴羽は冬輝が目を離すと無理ばかりするのだ。

一条の人間として周囲から大きな期待をされている。それに応えるべく、教育に関する事業を起業し運営に携わっていた。
勉強の合間に仕事をするため、食事や睡眠をおろそかにしがちだ。現に今も食事のあとすぐにパソコンに向かっていた。

疲れが溜まりパンクしないように琴羽を上手くコントロールしてやるのは昔から冬輝の役割だった。
だが、それを説明しても愛紗には理解ができない。わかっていたら、先程のセリフはでない。
もう諦めている。

「昔から俺たち三人は、親が忙しい分、協力しあってきた。それが当たり前で年齢は関係ない」
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