罪か、それとも愛か


「ただいま」
「あ、おかえり、お兄ちゃん!」

冬輝が帰宅すると、バタバタと夏姫が駆け寄ってきた。

「琴羽が具合悪くなっちゃって、ソファーで横になってる」

冬輝は靴を脱ぎ急いで洗面所で手を洗うと、ソファーでだるそうにしている琴羽のもとへ駆け寄った。

「琴羽?」
「あ、冬輝おかえり。ごめん、ちょっと疲れた」
「昨日も遅くまで仕事してただろう。根を詰めすぎなんじゃないか?夏姫、ステート(聴診器)持ってきて」
「お父さんが使ってる超いいやつを用意してあります。血圧は計ってあるよ。問題なし」

看護師と医師にはさまれ、この家ではうっかり横になることもできない。頼もしい反面、ちょっと面倒くさい。
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