罪か、それとも愛か
罪の種
翌朝。
枕元でけたたましく鳴った目覚まし時計を止める。あと五分のつもりで、琴羽はもう一度ベッドに潜った。
「琴羽、起きろー!」
階下で母の声がして、五分のつもりが十五分過ぎていたことに気付いて慌てて飛び起きる。
「おはよう琴羽。昨日も遅くまで起きてたんでしょう?あんまり無理しちゃダメよ。
朝ごはん食べちゃって」
「…おはよ。あれ、パパは?」
「呼び出し」
テーブルに半分だけ食べたトーストがある。
普段は適当でヘラヘラしている父だが、仕事には責任を持って全身全霊で取り組んでいる。
小さい頃から家族で遊びに行っても、途中で呼び出され、病院へ行ってしまったこともしょっちゅうだ。母もまた然り。
だから、昔からお出かけはいつも水上家と一緒だった。
「ママ、今日は早く帰れるから。夕飯何がいい?」
「何でもいい」
早く帰れると言って、本当に早く帰ってきたためしなどない。
母も父と同様、医師という仕事に全力だ。琴羽もそれは充分承知している。
幼い時は寂しかったが、母のいないことにもう慣れていた。むしろ、留守がちな方がうるさくなくていい。
枕元でけたたましく鳴った目覚まし時計を止める。あと五分のつもりで、琴羽はもう一度ベッドに潜った。
「琴羽、起きろー!」
階下で母の声がして、五分のつもりが十五分過ぎていたことに気付いて慌てて飛び起きる。
「おはよう琴羽。昨日も遅くまで起きてたんでしょう?あんまり無理しちゃダメよ。
朝ごはん食べちゃって」
「…おはよ。あれ、パパは?」
「呼び出し」
テーブルに半分だけ食べたトーストがある。
普段は適当でヘラヘラしている父だが、仕事には責任を持って全身全霊で取り組んでいる。
小さい頃から家族で遊びに行っても、途中で呼び出され、病院へ行ってしまったこともしょっちゅうだ。母もまた然り。
だから、昔からお出かけはいつも水上家と一緒だった。
「ママ、今日は早く帰れるから。夕飯何がいい?」
「何でもいい」
早く帰れると言って、本当に早く帰ってきたためしなどない。
母も父と同様、医師という仕事に全力だ。琴羽もそれは充分承知している。
幼い時は寂しかったが、母のいないことにもう慣れていた。むしろ、留守がちな方がうるさくなくていい。