罪か、それとも愛か
※
立派な、葬儀だった。
たくさんの花に囲まれて、同僚や友人、受け持った患者までが、まことの旅立ちを見送ってくれた。
母が多くの人に愛されていたことを実感した。
と、同時に、人生の目標にしてずっと追いかけてきた母の背中を永遠に失ってしまったことも実感した。
本当は母のように生きたいと思っていた。多くの人の命を救う仕事をしたいと思っていた。
でも、医療は母を救えなかった。それが、いい知れぬ絶望となり、琴羽の描いていた『母のような医師になる』未来図を黒く染めていく。
母の遺影を抱えた手が冷たい。どんどん体温が奪われていくようだ。せっかく冬輝に分けてもらった熱は、すでに冷めてしまった。
母の遺影を胸に抱きながら、琴羽は集まってくれた人々を見渡した。
最前列にいるのは水上家の面々だ。
洸平は肩を震わせ、かたわらの柊子を抱き寄せていた。柊子は今にも倒れるんじゃないかと思えるほどに青ざめ、洸平によりかかるようにしてかろうじて立っている。
夏姫も号泣しながら、冬輝にしがみついていた。
立派な、葬儀だった。
たくさんの花に囲まれて、同僚や友人、受け持った患者までが、まことの旅立ちを見送ってくれた。
母が多くの人に愛されていたことを実感した。
と、同時に、人生の目標にしてずっと追いかけてきた母の背中を永遠に失ってしまったことも実感した。
本当は母のように生きたいと思っていた。多くの人の命を救う仕事をしたいと思っていた。
でも、医療は母を救えなかった。それが、いい知れぬ絶望となり、琴羽の描いていた『母のような医師になる』未来図を黒く染めていく。
母の遺影を抱えた手が冷たい。どんどん体温が奪われていくようだ。せっかく冬輝に分けてもらった熱は、すでに冷めてしまった。
母の遺影を胸に抱きながら、琴羽は集まってくれた人々を見渡した。
最前列にいるのは水上家の面々だ。
洸平は肩を震わせ、かたわらの柊子を抱き寄せていた。柊子は今にも倒れるんじゃないかと思えるほどに青ざめ、洸平によりかかるようにしてかろうじて立っている。
夏姫も号泣しながら、冬輝にしがみついていた。