今夜はずっと、離してあげない。
黙り込む私をぎろりと睨む凛琉。
「まさか真生、バイト以外に予定ないなんて言わないわよね?」
「………………、……その、まさかです」
「はあああああああああっ」
目を逸らしながら白状すれば、特大級のため息をつかれた。
り、凛琉にも呆れられてしまった……。
そんなに夏休みバイト三昧ダメなの?長期休暇こそ稼ぎ時だと思うんだけど……。
「もうっ、なら夏休み最終日、その日だけは絶対空けといて!」
「……え、なんで?」
急な休み希望に目をぱちくりさせていると、びしいっと指を突きつけられた。
「夏休み最終日くらい、ちゃんとした思い出つくらないと!だから、その日はわたしと真生と朝水くん、あとは……誰かひとり男子でも誘って遊園地、行くよ!」
唐突すぎるお誘いに、それはもう目が飛び出るくらい驚いた。