今夜はずっと、離してあげない。
凛琉は単身突撃できるような性格ではないし、と思っていると、口を拭いた凛琉は、恥ずかしそうにごにょごにょと呟く。
「え、えっと、詳しいことはまだ言えなくって。朝水くんの秘密が関係しているというか、なんというか……」
目をあちこちにやっている凛琉を見ていると、まあいっかと思えてきてしまう。
私も私で千住サマと半同居してること隠してるし、お互い様だから。
「……わかった。一緒に行くよ」
「っ!!ほんと?!」
返事をしたら、それはそれはもう喜ばれた。
とても、嬉しそうに。
……なんだ。こんな顔してくれるなら、もっとバイト減らせばよかった。
バイトも大事だけど、それ以上に大切なものってやっぱり存在するんだな。
けれど、そんなほわほわした気持ちも、凛琉の最後の言葉によってバサッとぶった斬られた。
「あっ、あとひとりの男子の方は、真生が調達してきてね!」
「………エッ、」