あやかしあやなし
「では章親の言うことに、とっとと答えるがいい。嘘偽りなく申せよ」
振り上げていた錫杖を肩に回し、仁王立ちの魔﨡が低い声で念を押す。この迫力は龍神故なのだろうか。
「えーと、そうだなぁ。とりあえず、君は何者なの? 鬼ってことは人外ってことだよね? じゃあ物の怪は仲間みたいなものじゃないの? 何で仲間を狩るようなことするの?」
明らかに怯えている少年に、章親はできるだけ優しく問いかけた。落ち着いてまじまじ見ると、正体を晒してからはさらに幼くなったようだ。
「仲間なもんかい!」
やはり子供だったようで、鬼の子はやけくそ気味に叫んだ。口を開けると、なるほど小振りだが牙もある。
「……えっと、とりあえず話を聞こうか。何か訳ありっぽいし」
あくまで優しく言う章親に、鬼の子は途端にしおらしくなった。目に涙を浮かべ、上目遣いに章親を見る。
「おいらだって悪気があってやったわけじゃないの。こんな小さいんだもん、物の怪狩りなんてできないよ。おいらのせいじゃないよ、許してちょうだい」
うるうる、と言う。が、そんな鬼の子は後ろから後頭部を思い切り殴られた。
「白々しい。悪気がなくて、どうやったら雛を瀕死にできるんだ」
「こ、惟道」
小さい子供にも容赦ない惟道に、章親が慌てて口を挟む。
「可哀想じゃない。こんなに反省してるんだし」
「章親の優しいところは好きだが、少し人を疑うことを覚えたほうがいい。まして鬼がそう簡単に改心などするものか」
振り上げていた錫杖を肩に回し、仁王立ちの魔﨡が低い声で念を押す。この迫力は龍神故なのだろうか。
「えーと、そうだなぁ。とりあえず、君は何者なの? 鬼ってことは人外ってことだよね? じゃあ物の怪は仲間みたいなものじゃないの? 何で仲間を狩るようなことするの?」
明らかに怯えている少年に、章親はできるだけ優しく問いかけた。落ち着いてまじまじ見ると、正体を晒してからはさらに幼くなったようだ。
「仲間なもんかい!」
やはり子供だったようで、鬼の子はやけくそ気味に叫んだ。口を開けると、なるほど小振りだが牙もある。
「……えっと、とりあえず話を聞こうか。何か訳ありっぽいし」
あくまで優しく言う章親に、鬼の子は途端にしおらしくなった。目に涙を浮かべ、上目遣いに章親を見る。
「おいらだって悪気があってやったわけじゃないの。こんな小さいんだもん、物の怪狩りなんてできないよ。おいらのせいじゃないよ、許してちょうだい」
うるうる、と言う。が、そんな鬼の子は後ろから後頭部を思い切り殴られた。
「白々しい。悪気がなくて、どうやったら雛を瀕死にできるんだ」
「こ、惟道」
小さい子供にも容赦ない惟道に、章親が慌てて口を挟む。
「可哀想じゃない。こんなに反省してるんだし」
「章親の優しいところは好きだが、少し人を疑うことを覚えたほうがいい。まして鬼がそう簡単に改心などするものか」