あやかしあやなし
「おじさん、こいつ、地面に張った罠の陣の上に立ってたら、引っ掛かってると思って人であろうと攻撃するんだ。人にとっても有害だよ」
きゃんきゃんと吉平に向かって訴える。興奮しているからか、おじさん呼ばわりである。
「惟道の手を焼いたのだってこいつじゃないか! 人を傷付けるために術を使うなんて、ろくなやっちゃないよー!」
「……そうじゃなぁ。全くもって、その通り」
ぱし、と扇を手のひらに打ち付け、吉平が頷いた。びく、と青年の肩が震える。
「この京で、鞍馬の烏天狗を敵に回そうなど、およそ陰陽師とも思えぬ所業。我らは人よりも、そういったことに敏感故、より注意して物の怪とも付き合わねばならぬ。そこを根本からはき違えておるようだな」
「吉平様っ!」
「だがその力は勿体無い。才はあろう。だからこそ、陰陽寮に来たのであろうし」
ふぅ、と嘆息し、吉平はいまだ仁王立ちの惟道に向き直った。
「陰陽寮とはいえ、今はこのような実際に術を使える者も少なくなっております。この者の此度の所業は許されざることなれど、一旦はお納めくださらぬか」
『許せというのか?』
きろりと睨む惟道に、吉平は軽く首を振った。
「まさか。この者の性根は一から鍛え直しまする」
にこりと笑い、吉平は青年に顔を向けた。
きゃんきゃんと吉平に向かって訴える。興奮しているからか、おじさん呼ばわりである。
「惟道の手を焼いたのだってこいつじゃないか! 人を傷付けるために術を使うなんて、ろくなやっちゃないよー!」
「……そうじゃなぁ。全くもって、その通り」
ぱし、と扇を手のひらに打ち付け、吉平が頷いた。びく、と青年の肩が震える。
「この京で、鞍馬の烏天狗を敵に回そうなど、およそ陰陽師とも思えぬ所業。我らは人よりも、そういったことに敏感故、より注意して物の怪とも付き合わねばならぬ。そこを根本からはき違えておるようだな」
「吉平様っ!」
「だがその力は勿体無い。才はあろう。だからこそ、陰陽寮に来たのであろうし」
ふぅ、と嘆息し、吉平はいまだ仁王立ちの惟道に向き直った。
「陰陽寮とはいえ、今はこのような実際に術を使える者も少なくなっております。この者の此度の所業は許されざることなれど、一旦はお納めくださらぬか」
『許せというのか?』
きろりと睨む惟道に、吉平は軽く首を振った。
「まさか。この者の性根は一から鍛え直しまする」
にこりと笑い、吉平は青年に顔を向けた。