あやかしあやなし
「見た目は人と変わらぬではないか。じゃが人というものは少しでも己らと違うところを見つけると、蛇蝎の如く嫌うものよ。かといって物の怪側から見れば姿が人と少ぅし違うだけ。仲間とは思わぬじゃろう。どちらからも受け入れられぬのは辛いものよ」
「まぁ、居場所がないのは確かに辛いかもしれないけど……」
不満顔ながらも、鴆が同意する。
「半端なものほど孤独なものじゃ。まだ子供なのじゃし、そこに付け込まれたら従ってしまおう。相手が大人な分、止めようにも止められぬじゃろうしの」
『よくわかんないけど、和尚はこ奴は悪い子じゃないと思うのね?』
『和尚がそう言うなら、そうなんだね』
物の怪たちが、あっさりと殺気を解く。
ここにいる物の怪たちは、皆本物の物の怪なので、半端者はいない。故に半端者だから受け入れられない気持ちはわからない。物の怪には、そういう心すらないものもいるからだ。
なので鬼っ子の気持ちはわからないが、和尚が鬼っ子を悪者として扱わないのであれば、悪者ではない、という理解なのだ。
小丸が、やれやれ、と伸びをした。
「ま、ここではそうそう悪さもできんよ。とりあえずここで周りを恨んだ心を癒すこったね。一応ここ、寺だし」
「そうじゃな。おぬし、鬼ならそれなりに力があるのではないか? 惟道も畑仕事が助かろう」
かかか、と笑う。鬼であることが役に立つなど考えたこともなかった鬼っ子は、ただ目を丸くして和尚を見た。
「確かに食い扶持が増えるのであれば、せいぜい働いて貰わねばな」
ぽつりと言って、惟道はさっさと奥へ引っ込んだ。
「まぁ、居場所がないのは確かに辛いかもしれないけど……」
不満顔ながらも、鴆が同意する。
「半端なものほど孤独なものじゃ。まだ子供なのじゃし、そこに付け込まれたら従ってしまおう。相手が大人な分、止めようにも止められぬじゃろうしの」
『よくわかんないけど、和尚はこ奴は悪い子じゃないと思うのね?』
『和尚がそう言うなら、そうなんだね』
物の怪たちが、あっさりと殺気を解く。
ここにいる物の怪たちは、皆本物の物の怪なので、半端者はいない。故に半端者だから受け入れられない気持ちはわからない。物の怪には、そういう心すらないものもいるからだ。
なので鬼っ子の気持ちはわからないが、和尚が鬼っ子を悪者として扱わないのであれば、悪者ではない、という理解なのだ。
小丸が、やれやれ、と伸びをした。
「ま、ここではそうそう悪さもできんよ。とりあえずここで周りを恨んだ心を癒すこったね。一応ここ、寺だし」
「そうじゃな。おぬし、鬼ならそれなりに力があるのではないか? 惟道も畑仕事が助かろう」
かかか、と笑う。鬼であることが役に立つなど考えたこともなかった鬼っ子は、ただ目を丸くして和尚を見た。
「確かに食い扶持が増えるのであれば、せいぜい働いて貰わねばな」
ぽつりと言って、惟道はさっさと奥へ引っ込んだ。