君をトリコにする方法
それからの試合はとてもヒートアップしていた。


みんな本気で勝負して楽しんでいるのがわかって、私のテンションもマックスで。


だから。



「どわっ!」



やっちゃった、なんて思ってももう遅くて。


足首を思いっきりひねって、そのまますてーんっと床に転ぶ。



「希帆!?」

「希帆ちゃんっ!」



熱いくらいだったコートが一気に冷えるのがわかる。


やばい、昨日からちょっとやらかしすぎじゃない……?



「ちょっと大丈夫!?」



みんなが心配してかけよって来てくれた。


こけて恥ずかしい気持ちと、試合を中断してしまった申し訳ない気持ちがぐるぐると混ざる。



「みんなごめんね!全然大丈夫だから、試合しようっ」



これ以上心配かけまいと笑顔で言って、よいしょっと立ち上がろうとした。


でも。



「いっ……」



力を入れるとぴきーんと痛みが走ってびっくりする。



え、噓でしょ!?

そんなことってあるの!?



驚きと焦りで心臓の鼓動が大きくなっていく。



「希帆ちゃん、立つのも辛い……?」



うるうるとした瞳の優愛ちゃんに声をかけられてドキッとする。



「え、ううん大丈夫!い、いやあちょっとびっくりして……」



笑ってごまかしていると、ふと「きゃー!」と女子の叫ぶ声が聞こえた。


なんだろうと思ってそっちの方を見ると、こっちへまっすぐ歩いてくる瞬が見えた。
< 21 / 189 >

この作品をシェア

pagetop