君をトリコにする方法
授業中の廊下はとても静かだった。


何か話して気分を紛らわしたいのに、頭がよく働かなくて言葉が出てこない。



まさか瞬にお姫様だっこされる日が来るなんて思わなかった……


ていうか体がこんなに触れてるのすごい恥ずかしいんですけど!



羞恥心で思わず叫びそうになったとき。



「なんでこういうときは素直になれないの」



と瞬の声がいつもより近くからしてドキッとする。



「立てないくらい痛かったんだろ。何で笑ってごまかすんだよ」


「うっ、そ、それは……みんなに心配かけたくないし……」



素直に話すと、瞬はまたため息をついた。



「……まあいいけど。俺には我慢せず全部言え」



その言い方がいつもより優しくて胸がぎゅっと締め付けられる。



「……うん。ありがとう」



第一、瞬には嘘をついてもこうして見破られてしまうんだろうけど。


それでもこうして言ってくれるのが嬉しくて。


えへへと笑うと、瞬が愛しいものを見るような優しい表情をするから、顔が熱くなる。



ま、待って……

瞬、いつもはそんな顔しないじゃん、なんで……



見ていると心臓がうるさくてすぐに目をそらした。
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