ハツコイぽっちゃり物語
いつの間にか惚気話になってしまったけれど、今はたくさん惚気させよう。
こんなに色んな表情をするお姉ちゃんは今までで一番可愛かった。
「だからさ、そんな難しく考えなくていいんじゃない?」
「いや難しいよ」
「てかさ、恋との約束って覚えてるの?」
「へ……」
恋ちゃんとの約束……?
なにそれ。
そんなのしたっけ?
分からず首をいつまでも傾げてる私にお姉ちゃんは『しまった』と言わんばかりの表情をする。
「お姉ちゃんなんか知ってるの!?」
「え?あ、やー……なにもないよ?あ、そろそろご飯じゃない?行こう!ほらほら〜」
「ちょ、ちょっとお姉ちゃん!?」
手を引かれて再びリビングへ向かうけど、お姉ちゃんの怪しい言動に眉毛をひそめた。
年越しそばをみんなで食べている間、お姉ちゃんの言葉がどうしても頭から離れなくて、何度か恋ちゃんを盗み見てしまった。
恋ちゃんと約束?
いつ? どんな?
どう記憶を辿っても見つからないから、ひとまず食べることを優先した。
そうだ。あとで恋ちゃんに聞いてみようかな。