ハツコイぽっちゃり物語
もうすっかり年越しモードとなった我が家。
たくさん語って笑って楽しいひと時を過ごしていると何故か霧山家2組が勢揃いに帰宅する準備をしていた。
あれ?もう帰るの?とその様子をみて思う。
まだ年明けてないよ?
いつも『あけましておめでとう!』って声を揃えてもうしばらく留まってから帰るのに。
次々と家を出る背中を見送る中、最後に家を出るお姉ちゃんが振り向いて「じゃーね!千桜、がんばってね」とガッツポーズをみせた。
私も反射的にマネをしてまたねと手を振る。
お父さん、お母さん、私でガチャりとドアが閉まったのを見届けて、余韻に浸りながらそれぞれの思いを口々に吐き出しリビングへ戻る。
はー、なんだかドっと疲れちゃった。楽しかったけど。
あ!恋ちゃんに聞くの忘れてた!
ま、いっか。あとで神社参り行くもんねその時に――。
「エ!?」
食器の後片付けを任されている時だった。
お父さんとお母さんの話し声の中にもう一人聞き覚えのある声が混ざっていることに気付いたのが。
両親に挟まれてテレビを見ているその人物。
どっからどう見ても、あれは……恋ちゃん。
えっ?なんで?どうしてここに?あれ、さっき帰ったんじゃ……。
「お、お母さん!」
わけがわからなくて呼び出してしまったけれどそんな事は今はどうでもいい。
なんで恋ちゃんがここにいるのか聞きたい。
「もーなによ。あ、片付けありがとうね」
「あ、うん。……て『なによ』じゃないよ。なんで恋ちゃんいるの」
「あれ?言ってなかった?今日恋ちゃんうちに泊まるよ」
「え"っ」