黒い桜の花は、散ることしか知らない(中)
 次の日ー。
 あたしとMちゃんは、格安ホテルにいた。
 「これから、電車でミナミに行くよ。」
 と言われ、Mちゃんはとあたしは、ミナミに向かった。
 あたしは、ミナミを、すっぴんで歩いていた。
 今思えば、かなりの強者…。
 そんな、あたし達に、声をかけてくるのは、カラオケか、居酒屋ばかり…。
 その事に、Mちゃんは、ご立腹。
 「このままじゃ、天使が見つからない!!
どうしてくれるの?!!」
「(また、天使?)
(なんで、天使にこだわるんだろ…。)」
 訳が分からなかった。
 Mちゃんは、自分が、マリア様の生まれ変わりだと、信じきっていた。
 だから、天使探しに、夢中だったのかもしれない…。
 「天使は、私のこと、好きになる。」
 Mちゃんは、そう言いきっていた。
 更に、Mちゃんは、赤い糸も見えるとも…。
 あたしには、この天使探しに終わりがあるのか、どこまで探しに行くのか、見当も付かなかった。
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