Gypsophila(カスミ草)~フラれ女子番外編

結局、オーベン公爵家は反逆者の汚名を着せられかけたが……養女で従妹のマリアが今までの一切と無関係と誓約し継ぐことで決着を見た。家督がヨーゼフ伯父さん側に移ったことも大きいだろう。伯父さんは今まで徹底して王太后側だったから。マリアもそれに追従する態度だったし。
王太子殿下のご尽力が大きかったのもある。

王宮を逃れた僕たちはお母様の組織の別拠点で治療を受け、ある程度回復したところでお母様からとある真実を告げられた。

今まで王太后が好き放題出来たのは血筋や地位により権力だけでなく、お母様たちの組織と対立するとある別の組織がバックに着いていたからだ……と。それらが暗殺や脅迫等々……表沙汰に出来ない暗躍をしていたから、皆それを恐れてやむ無く王太后に追従していたのだ……と。

つまり、今回のこれはお母様の組織の敗北を意味する。オーベン公爵家を潰さなかったのも、わざとでいつでも見せしめにひどい目に遭わせるというぼくたちへの警告だという。

「悔しいけれど……もう、このグレース王国内でわたくしたちが安寧でいられる場所はないわ。マスターからは日本へ渡るのが最善と判断されたの……わたくしの母国で組織の本部がある国よ。完全に安全は保証されてる。女王陛下やレイ王子を逃がすためにわたくしも同行するけれど……カール、あなたはどうしたい?
この国で生きたいならば、郊外になるけれど一般人として生きられるようにすることくらいはできるわ」

13歳のぼくに、お母様から人生の岐路になる選択を示された。
けれど、ぼくは迷うはずもない。伯父さん……お父様……ゲオルグ殿下……様々な人の想いを受け、そしてぼく自身が決めたんだ。

今度こそ、女王陛下やレイ王子を護る……と。

「構いません、お母様。ボクも日本へ渡ります。こうして日本語を話せるように、日本の生活や文化を徹底的に学ぶように取り計らっていたのは、この時のためですよね?今度こそ……お二人を護るために行きます」
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