パトリツィア・ホテル
「おはよ!」
「お……おはよう」
快活な彼に、歯切れの悪い挨拶をした。
「今日のホームルーム、春の遠足についてだったろ? どうやって仕切るか、話し合おうぜ!」
「え、今から?」
「当たり前だろ! 一限が始まるまで、まだ時間があるし。行くぞ!」
「え……」
次の瞬間。
私の心臓はドックンと跳ね上がった。
何と……新宮くんが私の手をつかんで、グイと引っ張ったのだ。
(ヒャア〜……)
周囲も隣にいた朱里も呆気にとられている中、私は新宮くんに引っ張られて誰もいない視聴覚室まで連れて来られた。
「ねぇ……新宮くん」
手を離された後も私の心臓はドックンドックンと胸の中で暴れていた。
「何?」
そう言って見つめる新宮くんの顔は、やっぱりすっごくカッコよくて。
直視したら気を失いそうだったから、私は思わず目を逸らした。
「どういう……つもりなの?」
「どういうって?」
不思議そうな顔もやっぱりカッコよくて。
私は自分の胸の音が聞こえないように、つとめて冷静に振る舞った。
「どうして私なんかを指名したの?」
私の言葉に、イケメンな彼もまるで子供みたいなキョトンとした顔をした。
「お……おはよう」
快活な彼に、歯切れの悪い挨拶をした。
「今日のホームルーム、春の遠足についてだったろ? どうやって仕切るか、話し合おうぜ!」
「え、今から?」
「当たり前だろ! 一限が始まるまで、まだ時間があるし。行くぞ!」
「え……」
次の瞬間。
私の心臓はドックンと跳ね上がった。
何と……新宮くんが私の手をつかんで、グイと引っ張ったのだ。
(ヒャア〜……)
周囲も隣にいた朱里も呆気にとられている中、私は新宮くんに引っ張られて誰もいない視聴覚室まで連れて来られた。
「ねぇ……新宮くん」
手を離された後も私の心臓はドックンドックンと胸の中で暴れていた。
「何?」
そう言って見つめる新宮くんの顔は、やっぱりすっごくカッコよくて。
直視したら気を失いそうだったから、私は思わず目を逸らした。
「どういう……つもりなの?」
「どういうって?」
不思議そうな顔もやっぱりカッコよくて。
私は自分の胸の音が聞こえないように、つとめて冷静に振る舞った。
「どうして私なんかを指名したの?」
私の言葉に、イケメンな彼もまるで子供みたいなキョトンとした顔をした。