カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

女性たちから逃れて休憩室に避難すると、さらに背後から「加賀課長」と声がし、ギクッとして足が止まる。

しかし振り返って彼女だとわかり、ホッと胸をなでおろした。

「……星野さん」

彼女は星野菜々花(ほしのななか)、二十五歳。

綺麗にひとつに結われた黒髪に、大きな瞳、背が低く線が細い。
大人しい見た目で性格もおっとりとしているが、仕事ができて頼りになる。

この総務部に在籍する数少ない社員で、珍しく俺と年の近い人物。そして唯一、俺のことを名字で呼んでくれる女性だ。
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