カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

しかし、この二週間でのアプローチの方法は限られている。

デートをして楽しませたくても、妊娠初期の彼女を連れ回して万が一があったら困るから誘えない。

同じ理由で寝室も分けた。隣で眠って、また俺が理性を保てず手を出してしまわないように。体調が万全ではない彼女に負担をかけるようなことはしたくない。

理性には自信があったが、あの夜の事実がそれを覆した。

ーー菜々花さんはあの夜、俺にどんなふうに抱かれたのだろう。

あの日から湧き上がってくる心の声に負けず想像を拒んでも、俺の脳裏には、乱れた彼女の姿とそれを好きにする自分が否応なしに浮かぶ。

ああ、なんでおぼえていないんだ。

次に彼女を抱くのは出産後、いやその後しばらくしないと許されないかもしれないのに。
記憶がないまま我慢しなければならないなんて。

唇だけであんなにやわらかく、痺れるような甘い感触がしたのだ。
それが全身で彼女と触れ合えたなら、どんな心地がするのだろう。

考えただけで、たまらなくなる。
体に熱がほとばしり、目に見えて身体が反応を見せる。
これはまずいと深呼吸をして、どうにか鎮めた。
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