カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
しかし甘い気分になろうとしても、先ほど近藤さんに言われた『妊娠していないようですよ』という言葉がよぎり、ザワザワという胸騒ぎに変わる。
一応、確認しておかなければ。
きっと近藤さんの勘違いに決まっているが。
「……菜々花さん」
「はい」
彼女はスプーンを止める。
「こんなことを聞くのはあれなんだが……今、体調はどんな状態なんだっけ? 医師からはなんて?」
苦しい聞き方に、さらに汗が出てくる。
しかし彼女は笑顔で答える。
「ご心配ありがとうございます。本当は手術はしなくてもいいほど、小さいんですよ。痛みもまったくないですし」
「……え?」
「この間もお話ししましたが、悪性ではなく良性だったので、急ぐ必要ないんです」
俺はポカンと口を開け、首をかしげそうになるのを必死で耐える。
そして気づいた。
「……あ、なるほど、〝良性〟……」
ヒクッと口角が上がり、変な笑みを浮かべる。