カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

「はい。ホテルで酔った隼世さんにガンかもしれないと思わず打ち明けて不安を煽ってしまいましたが、良性の卵巣腫瘍はよくあるものみたいで。大げさに騒ぎ立てちゃって、ごめんなさい」

俺は頭が空っぽになりながら、「ああ、いいよ。気にしないで」とつぶやいていた。

「摘出手術は七日間の入院が必要なので、日取りはあとで相談しますね。手術中にトラブルがなければ開腹せず腹腔鏡でできますし、卵巣も残して腫瘍だけを取り除けるみたいで。だからそんなに心配しないでください」

卵巣の腫瘍、なるほどそれで『手術でとってしまおう』という話になるわけか。

「なんでもかんでも報告してしまって、すみません。ふふ、まだ親にも言っていないのに。全部、隼世さんが初めてです」

ああ、『初めて』っていうのも、そういう……。

混乱しすぎて謎が明らかになるたびに「そうですか」と相づちを打ち、ひきつった笑顔でうなずく。
やばい。本当に俺の勘違いだ。
< 112 / 228 >

この作品をシェア

pagetop