カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

もう目を閉じてソファにでも沈みこんでしまいたい気分だ。しかしそうもいかずクレーンのようにスプーンを持ち、スープと口へ往復させるが、まったく味を感じない。

告白も、行為も、妊娠もなかったというのか?

それならあのときの会話はなんだったんだ?とこの期に及んで今までの場面を振り返ってみるが、どれもたしかに、妊娠を腫瘍に置き換えても成立する。

なんてことだ。

どうするんだ、この状況。

そもそも、菜々花さんはどういうつもりで同居を承諾したんだ?

妊娠してしまったからという重圧がないのなら、俺と結婚する理由はないはず。
いきなりの告白にプロポーズ、同居……そんなの、よほど好きな相手じゃなきゃ受け入れられないだろ。

俺はハッとし、ゆっくりとスプーンを下げて彼女を見つめた。

「隼世さん?」

……菜々花さん。
俺のこと、好きなのか?
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