カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
隼世さんが帰らないまま、午後八時になった。
近藤さんは終業時刻になったと言いすでに帰宅し、私はお風呂を終えてポツンとリビングに座り、彼を待っている。
テレビも点けずに静かなこの部屋にひとりきりでいると、よくないことばかり考えてしまう。
今まで一緒に働いていたが、隼世さんがこんなに遅くなることはめったになかった。
三日間ずっと残業しているなんて、もしかして、ここに帰って来たくないのだろうか。
私と顔を合わせないようにしている?
そんな不安がふとよぎり、病気を宣告されたときと同じような胸の痛みがジンジンと広がっていく。
するとやっと玄関のガチャンという音が聞こえ、彼の「ただいま」という男らしい声がした。