カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
翌日、いつも通り出社をしたが、朝から隼世さんと目を合わせられないほど気持ちが沈んでいる。
手を出されず関係は進展しないどころか、私への気持ちがなくなっているのかもしれない。
私はなにか失敗をしてしまったのだろうかと考えて、昨夜はよく眠れなかった。
「ねえねえ、星野さん。大丈夫? なんだか元気ないんじゃない?」
席の横を通った佐藤さんに肩に手を置かれ、ビクッと肩が揺れた。
「あ、い、いえ。大丈夫です」
いけない、仕事中なのだから悟られないようにしなければ。パートさんはとても鋭いから油断できない。
シャキッと背筋を正し、PCと向き合う。
すると、 ハムスターの丸っこいぬいぐるみが置かれた横の電話から、私宛の内線が鳴った。
ワンコールで取り、「はい。総務部、星野です」と出る。
『ああ、星野さん? 人事部の者なんですが』
人事部? 相手はなぜか名乗らず、若い男性の声がする。
「は、はい」
『突然で悪いんですが、少し面談をしたいので今からこっちのフロアを上がってきてもらえますか。第三応接室へ』
「面談ですか。わかりました。五分で向かいます」
『よろしく』