カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

「はじめまして。きみのところの課長の弟で、埼玉エリアマネージャーの加賀斗真です」

やっぱり!と直感が当たり、うれしさでも戸惑いでもない興奮が沸き上がる。

「あ、はじめまして……星野菜々花です」

「座って」

対面のソファを手で指され、言われた通りにぎこちなく座る。お尻の力を抜くと体はフニャッと沈んだ。

噂の隼世さんの弟さんに会えた驚きで舞い上がったが、私は人事部の面談で呼ばれたはず。
しかし実際にいたのは人事部でもなんでもない彼、斗真さんであったとわかると、呼ばれる覚えがなく胸騒ぎがしてくる。

最近、同居している家に寄って、入れ違いになったばかりだっけ。

もしかして、なにか知られた……?

「わかってると思うけど、きみをここへ呼んだのは人事部でも面談のためでもない。僕が個人的に話があるから、来てもらったんだ」

笑顔を浮かべているが、ギラッと射るような目をしてくる。声も低くなり、少し、怖い。
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