カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

私が妊娠していると勘違いしている? そんなはずはない。私は隼世さんと体を重ねたことは一度もないのだ。
勘違いのしようがない。一夜を共にしたならまだしも、私たちの間にはなにもーー。

『星野さん。この間の、ホ、ホ、ホテルでの件、なんですけど』

ーーあれ?

ホテルでのことを尋ねてくるとき、そういえば彼は少しおかしかった。
もしもその夜の記憶がなかったとしたら、手紙の内容に驚いて勘違いをした可能性もあるけど……。

でもそしたら、私の病気の話も忘れているはずでしょう?
今までずっと腫瘍や手術の話をしてきて噛み合ってきたのだから、やっぱりそんなはずはない。
プロポーズだって病気の話がきっかけだったし、ずっと心配してくれていてーー。

いや、待って?

『自分の責任を重く受け止めています。星野さんひとりにすべてを背負わせるわけにはいきません』

『私、手術をして取ってしまおうと思うんです』

『カフェインレスのものですので、安心して飲んでいただけると思います』

『責任ももちろん感じていますが、それとは無関係だと思って聞いてください』

『リミットがあるのも、わかっています』

『星野さんとなら結婚して家庭を築いていける。もちろん、子供も育てていけます』

ーー違う。そんなはずない。
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