カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

今までの会話が走馬灯のように甦り、私は勝手に開いていく口に手をあてた。

ーー妊娠の話でも、成立する。

少し違うんじゃないかと思う部分もあるが、私も彼の話に違和感があったのに放置していたし、向こうも気がかりを追及せず無理に納得していた可能性はある。

まさか。本当に……?

もしそうなら、今までの告白やプロポーズって、私が妊娠していると思ったから……?

「星野さん。聞いてる?」

斗真さんの厳しい声に、飛んでいた意識が戻さ
れた。ハッとして「は、はい」と返事をする。

心臓が痛くて集中できない。

「きみが兄貴を騙したのはもうわかっている。まあでも、それも駆け引きのうちだ。咎めるつもりはないよ。だがきみに悪くない提案があるんだ」

騙してなんていないと心の中で反論するのだが、隼世さんのプロポーズが間違いだったのかと思うとショックが大きく、言い返す余裕がなかった。
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