カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

私はスマホを耳にあてたまま、ソファの上にあったキャラクタークッションを膝にのせてなでる。

「あ、でも課長。私、手術をして取ってしまおうと思うんです」

『……え? ……ええ!?』

スマホを落としたのだろうか、ガサガサッと鈍い音が響き、静かになる。
しばらくして彼がスマホを拾った気配がし、震えた声が聞こえてきた。

『取ってしまおうって、そんな……』

手術の話はたしかに初めてするがそんなに驚くとは予想外で、私は苦笑いになる。

「悩んだんですけど、そう決めました。まだすごく小さいので、今のうちにと思いまして。それに将来のことを考えたら不安ですし」

将来、妊娠をしたときに状態が変わる可能性もあると先生も言っていた。
回復の早い腹腔鏡手術をできるとも言っていたし、それならやはり今のうちに取ってしまったほうがよい。
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