カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
『す、すみません、ちょっと待ってください……』
彼の戸惑いが顕著になっていく。そんなに私が総務部を不在にするのが困るのだろうか。
七日間任せきりにするのは申し訳ないが、てっきり課長ならオーケーしてくれると思ったのだが。
彼の予想と違う反応に少しだけ焦りが募る。
「もちろん、できるだけ課長に迷惑はかけないようにするつもりですよ。自分でなんとか調整します。課長になにかお願いすることはないよう、気をつけますから」
自分の抱えている仕事は入院前にきっちり終わらせ、入院の七日間のために準備万端にして行くつもりだ。
課長のフォローができないのが心残りだけど。
『……星野さん、今はご自宅ですか』
彼は焦りからいきなり真剣な声色に変わった。
居場所を探られているようで甘美な感覚が走り、こちらも「は、はい」と火照った声をもらす。
そういえば、課長はどこからかけているのだろう。