カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~

膝に放ったスマホから『星野さん?』という声が聞こえている。

さすがに課長にキツく注意しなければと心に決め、気を取り直して「すみません、課長」と答える。

『ご自宅でなく外で構わないので、会えませんか』

いや、もうこうなったらここへ来てもらおう。

私はビシッと言うのだ。一緒に行くとか、会いたいとか、そんな簡単に言ってはダメですよ、と。
外で会って、私が課長に説教している姿を誰かに見られたくない。

「いえ、うちでいいですよ。アパートわかりますか?」

『はい。調べて来ました。今から階段で部屋へ向かいます』

なんと、もうアパートの入口にいるなんて。いろいろと頭が痛くなりながら、運良く最近大掃除をしたサッパリとした部屋をちょこちょこと整え、さらにクッションを定位置に戻して片付ける。

数秒後、すぐに鳴った「ピンポーン」というチャイムに「はーい」と返事をし、玄関へ向かった。
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