同期の御曹司様は浮気がお嫌い

「初めまして波瑠さん。浅野美紗です。こっちは娘の未来です」

美紗さんに抱かれた未来ちゃんは優磨くんに手を伸ばした。

「わー未来ちゃん久しぶり! 大きくなったね」

未来ちゃんを見る優磨くんの顔はニヤけている。

「ほら未来、優磨くんだよ」

美紗さんが言うと未来ちゃんは「うーまー」と優磨くんを呼んだ。

「はぁー可愛い!」

「うーまー、うーまー」

未来ちゃんが優磨くんに手を伸ばし続けている。

「未来ちゃんおいでー」

美紗さんから未来ちゃんを渡されると優磨くんは大事そうに未来ちゃんを抱きしめる。子供が好きなんだろうな。

「うー」

未来ちゃんは優磨くんの顔をぺたぺた触る。その内頬を叩き始めたから「こら未来」と美紗さんは慌てて未来ちゃんを優磨くんから離す。頬を叩かれても優磨くんの未来ちゃんを見る顔はニヤけている。

「店には行ってくれた?」

「今食べてきました。それで、お話していた波瑠の件、よろしくお願いします」

「はい。よろしくね」

美紗さんが私に笑顔を向けるから「よろしくお願いします」と頭を下げた。

「そうだ波瑠さん、主人から聞いたかもしれないけど一応履歴書を準備していただけたら助かるな。契約のことは後日連絡するから」

「わかりました。よろしくお願いします」

「優磨くん……最近どう? 美麗さんは元気?」

「はい。元気すぎて困ってます。この間も突然マンションに来て焦りました」

そうか、美紗さんになら美麗さんのことを言っても大丈夫なんだっけ。

「元気ならよかった……」

美紗さんはほっとしたような顔をする。
友人の慶太さんにはお姉さんのことを言ってはだめで、その奥さんになら言ってもいいって皆さんどういう関係なのだろう。

美紗さんと未来ちゃんに手を振り駐車場まで歩き出す。

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