同期の御曹司様は浮気がお嫌い

「今住んでる部屋は父が慰謝料代わりに慶太さんに用意したんだ。でも慶太さんは美紗さんと結婚して引っ越したからそのまま俺が住んでる」

そうか。なぜ優磨くんの親が慶太さんに家を貸したのだろうと不思議に思ったけれど、これで納得した。

「でもどうして美紗さんはそのことを知ってるの?」

「美紗さんと姉さんは大学が同じとこ通ってて、結婚式にも出席してくれた友人だったんだ。だから当時のこととか、姉さんの性格も全部知ってる。知ってて慶太さんと結婚したんだ。姉さんは二度と慶太さんたちに関わらないけど、美紗さんは今も姉さんを気にかけてくれてる」

「複雑なんだね……」

「そう、複雑」

優磨くんが困ったように笑った。

「俺にとって慶太さんは家庭教師で友人で兄みたいなものなんだ。だから姉さんには失望した」

美麗さんに対して思うところはたくさんあるのだろう。だから浮気や不倫、人を裏切る行為が嫌いなんだ。傷つけて傷ついた人を間近で見てきたから。

「でも姉さんも今では反省してるし、最終的に慶太さんは幸せになったから俺も姉さんを責めないようにしたんだ」

「マンションに泊めてあげるくらいには関係を修復したんだ?」

「まあ、あれは勝手に押しかけてきてるだけなんだけど。両親も姉さんの扱いには困ってるしね」

「今美麗さんはその浮気相手と続いてるの?」

「いや、そっちともだめになったよ。慶太さんに未練があったのか浮気相手と別れたら戻ってきた。頭おかしいでしょ。もちろん話し合って接近禁止にしたけど」

「そっか……」

「俺の姉とは思えないくらい滅茶苦茶なんだよ。多分姉さんは俺のところに来ているというよりはあの部屋に居たいだけなんだ。慶太さんの存在を感じる書斎には特にね」

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