副社長が私を抱く理由~愛と殺意の先に~
無理に会話を作らず、ポツリポツリと宇宙が話しながら食事をして。
食後のデザートは、ミルク濃厚のバニラアイス。
まろやかなバニラの味がホッとさせられた。
食事が終わり後かたずけを涼花がやると言ったが、食器洗浄機がある為洗い物はいいと宇宙が言った。
「ねぇ、ちょっと見てほしいものがある」
涼花をソファーに座らせると、宇宙はいつも背を向けている写真建てを持ってきた。
「これ、俺が結婚式で写した写真」
結婚式の写真なんて、なんで私に見せるの?
そう思った涼花。
「隣に写っている女性が俺の奥さん。今でも、この人が俺の奥さんだ」
スッと渡され見せられた写真。
そこに写っているのは、純白のモーニングに身を包んだ宇宙と、その隣には…顔の醜い女性が純白のウェディングドレスに身を包みはにかんだ笑いを浮かべている姿だった。
「こ…これ…」
明らかに重乃ではない女性。
宇宙が選ぶわけがないと思われる、顔の醜い女性…。
だがその女性に涼花は見覚えがある。
何故なら…
「…この写真…どうして私に見せて下さるのですか? 」
ちょっと震えた声で涼花が言った。
「あんたには、誤解してほしくないと思った」
「誤解とは、どうゆう事でしょうか?」
宇宙は涼花の隣に座った。
「俺は5年前に結婚した。それからずっと…離婚はしていない…」
離婚していない?
どうゆう事?
写真を見つめて涼花は信じられない目をしていた。