エチュード〜さよなら、青い鳥〜
ーー今日は、疲れた。

今日のリサイタルが無事に終わって、ホッとしたら一気に疲れが襲ってきた。
会場で用意してもらったタクシーに乗り込み、涼が待つマンションへと向かう。

渋滞につかまり、あまり進まないタクシーの窓からぼんやりと外を眺めた。

歩道の脇の街路樹に、動く黒い影がある。鳥だ。何羽もの鳥たちが街路樹で羽を休めている。

鳥たちも、一日中飛び続けて疲れたのだろう。

ーー私も早く安心出来る場所で休みたいよ。

初音にとってそれは涼のいる場所のはずだ。

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