【完結】モンスター撲滅委員会


「わたし……記憶ないって言ったじゃないですか。小学生の頃の」

「言ってたような。言ってなかったような」

「階段から落ちたってことも、カイくんは知っていましたね」

「そうだよ」

「わたし……覚えてないんです。そのときのこと。目が覚めたら病院で『階段から落ちたんだよ』って先生から伝えられて」

「それで?」

「……本当に。覚えていないんです」

「まあ。先生が言ったなら。そうなんじゃないの」


真実は、人の数だけある。

見聞きしたものだけがすべてではない。


それは、あなたが教えてくれたこと。


「わたしの誰にも話したことないこと。知ってました。カイくんは」

「さすが僕」

「……もし。カイくんが、この街にわたしが引っ越して来る前から。わたしを見ていたなら」


どこかで

わたしと、会っていたなら――


「わたしの空白の記憶に。心当たりありますか」

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