一夜限りの恋人は敵対企業のCEO⁈【後日談有】
「学生時代、お金を貸してって子はたしかに多かったわ。私はみんなみたいに奨学金で学校に行ってなかったし、恵まれていたからなんとかするべきだとは思った」
お父様に掛け合ったこともある。
『玲奈に頼まれたら、なんでもしてあげたいよ』
『じゃあ!』
『私がお金を出してあげるのは簡単だ。だが、私の給料は、我が社の人間が頑張って働いて作ってくれたんだ。玲奈、その子たちは社会になにを返してくれるのかな?』
『……えっと』
『玲奈もバイトをして知っているだろうが、お金を得るのは等価交換だ。なにが出来るか、考えてから出直しておいで』
調べたら、遊ぶお金が欲しかっただけの人もいた。
私は奨学金制度について、お金ではなく社会貢献を返済に充てられる仕組みを考え、お父様にプレゼンした。
やがて、多賀見製薬がスポンサーのチャリティーコンサートが開かれるようになった。
「多賀見がスカラシップ制度に篤いのは、君の助言があったからか」
ネイトの目が甘く蕩ける。
「嬉しいけど、過大評価。ウチは代々そうよ。今回はたまたま」
彼の唇が、ちゅ、と音を立てて私の頬に吸いついてきた。
お父様に掛け合ったこともある。
『玲奈に頼まれたら、なんでもしてあげたいよ』
『じゃあ!』
『私がお金を出してあげるのは簡単だ。だが、私の給料は、我が社の人間が頑張って働いて作ってくれたんだ。玲奈、その子たちは社会になにを返してくれるのかな?』
『……えっと』
『玲奈もバイトをして知っているだろうが、お金を得るのは等価交換だ。なにが出来るか、考えてから出直しておいで』
調べたら、遊ぶお金が欲しかっただけの人もいた。
私は奨学金制度について、お金ではなく社会貢献を返済に充てられる仕組みを考え、お父様にプレゼンした。
やがて、多賀見製薬がスポンサーのチャリティーコンサートが開かれるようになった。
「多賀見がスカラシップ制度に篤いのは、君の助言があったからか」
ネイトの目が甘く蕩ける。
「嬉しいけど、過大評価。ウチは代々そうよ。今回はたまたま」
彼の唇が、ちゅ、と音を立てて私の頬に吸いついてきた。