癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
ドラゴンに、変身したニックの背中にロエルとリンデルが乗ると、ニックは空高く舞い上がった。

ニックの背中の上で、

「さっきの魔法で風の国に飛ばしてくれたらいいのに。」

とロエルが言うと、

「私の魔法は安売りしてないんだよ。それに敵の懐にいきなり入るのはお勧めしない。礼儀正しく城の正門から入るぞ。」

とリンデルが、答えた。

「火の国には、いきなり来たくせに…。」

ロエルは?ボソボソと呟いた。

「何か言ったか?」

とリンデルが言うと、

「何も…。」

と、ロエルは答えた。昔、ロエルはリンデルの元で修行をしていたことがあっただけに、逆らうことは出来なかった。

「さすが早いな。見えてきたぞ。」

と、リンデルはロエルに言った。

目の前に風の国のブラスト城が見えてきた。

ブラスト城に近づく、風の国の騎士や衛兵達が空を見上げ、ざわめき立っていた。騎士や衛兵達が弓や大砲をドラゴンのニック目がけて撃ってきた。
しかし、ニックは鮮やかにかわすと、人間の姿に戻り、三人並んで、ブラスト城のバルコニーに華麗に降り立った。

バルコニーにから、城の中に入った。
すると、そこは玉座の間で、バスク王子が座っており、東の魔女ベルデもそこにいた。

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