癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
ソフィアとベンじいさん、ニックとリンデルは階段を上がり、再び玉座の間まで連れて来られた。バスク王子が玉座に座った。

「じゃあ、帰らせてもらうわ。」

とリンデルが言うと、

「ソフィアはダメだ!」

とバスク王子が言った。

「返してもらう約束よ!」

「俺は出してやると言っただけだ。」

「何ですって?」

「俺は癒しと結婚して、風の力を手に入れなければならない。」

「どういうこと?」

と、リンデルが言うと、ベルデが説明をした。

「バスク王子は風の力を受け継がなかったの。だから、魔力を持つ人間と結婚して、力を持つ子供を作る必要があるの。風の国を滅ぼさないようにするためにね。そして水晶が癒しの娘を啓示したのよ。」

「何をバカなことを!」

「水晶が啓示したわ!」

「だからベルデは魔女として半人前なのよ!癒しの力と魔力の遺伝は関係ないわ!どうしてそんな事も分からないの?!」

リンデルはベルデに怒鳴ると、杖を一振りして、ベルデから杖を奪った。

「お前は一から修行し直しなさい。心を改めるまで杖は返さない!」

「そんな…!」

「俺はソフィアと結婚するぞ!」

と言って、バスク王子がソフィアの腕を掴もうと近づくと、ニックがそれを阻止した。バスク王子はニックに簡単に、腕をひねり上げられた。

「イタタタタ!おい!衛兵!こいつを殺せ!」

と、バスク王子は衛兵に命令を下すが、ニックの竜の腕を見るや否や、後ずさりした。
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