癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
「くそっ!どいつもこいつも!」

と、バスク王子が言ったと同時に、

ドドーン!!ガラガラガラッ

と、下から物凄い音がした。

「どうしたんだ?!」

とバスク王子が言うと、

「た、大変です!!」

と衛兵達が玉座の間に飛び込んで来た。衛兵はしどろもどろになりながら、

「地下牢が壊されました!ロズウェル王に!」

「何だと?」

「おい!ベルデ!どういうことだ?魔抑石の部屋は出来たのではなったのか?」

「完成してました!あの部屋では力は使えなくなるはず…。」

と、ベルデが言うと、

「お前は、ロエルの力を分かっていない。魔抑石で魔力を抑えたところで、それをはるかに超える強大な魔力を持っているんだよ。」

と、リンデルが答えた。

「そ、そんな…。」

バスク王子は、膝から崩れ落ちた。

「バスク王子よ、降参した方が身の為だぞ。それに、魔力の遺伝は血が近い遠いなどは全く関係ないんだよ。愛し合う者同士から生まれた子が力を受け継ぎ発揮出来るのだ。その愛が強ければ強いほど魔力も強くなるんだよ。火の国の先代の王と女王がそうだったようにね。」

リンデルは肩を落としたバスク王子にさらに続ける。

「お前の中にも魔力はある。表に出てきてないだけだ。お前が誰かを心の底から愛する事が出来、愛される事が出来たら、その子供は力を受け継ぎ発揮することが出来るだろう。分かったな?」

「はい…。」

バスク王子は力なく返事をした。


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