癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
コンコンコン。

「入れ。」

ロエルがそう言うと、内扉からバーンズ医師が現れた。

「ロエル様、先程処置が終わりました。」

「で、彼女の容態は?」

「出血の割には傷は浅いです。頭の傷は大げさに血が出るものですからな。傷は残るかもしれませんが、髪で隠れる部分なので、心配ないでしょう。ただ…。」

「ただ?」

「ただ、頭にどれくらいの衝撃を受けたのか分かりかねます。頭の中が今どういう状態なのか…。いつ目覚めるのか、最悪の場合、このまま目覚めないこともあるかもしれません。とりあえず、このまま安静で。目覚めましたら、またご連絡ください。」

「分かった、ご苦労だったな。下がってよい。」

バーンズ医師が部屋から出ると、入れ違いにアルバートが戻ってきた。

アルバートは、ニックに、

「入城証と護衛服にございます。」

「おう、もらって行くぜ。」

と言って、片手でアルバートから入城証と護衛服を奪うと部屋から出て行った。
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