癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
アルバートはニックが部屋から出て行くのを確認すると、溜め息をつきながら、

「なんとも騒がしいお人でしたね。」

と言うと、

「まぁ、そう言うな。これほど強力な護衛はいないぞ。」

と、ロエルに諭された。続けてロエルは、部屋を見渡しながら、

「アルバート、今日からこの部屋で寝食も執務も行う。」

と、平然と言った。

「ここででございますか?なりませんっ!!絶対になりません!!」

アルバートが慌てて否定する。

「ソフィアが目覚めた時に側にいたいんだ。」

「何をおっしゃいますかっ!!内扉1枚隔てただけの若い娘の部屋の隣で寝泊まりなど!」

「何もしない」

「そういう事ではございません!ソフィア様に悪い噂が立ったらどうなさるおつもりですか?」

「責任は取る。」

「絶対になりません!!とりあえずソフィア様が目覚めるまでの間は、向かいの貴賓室で、ロエル様がお過ごし頂けるように手配致します。ソフィア様のお世話は、そうですね、ソフィア様と同じ年頃の中で1番優秀なメイドを側におかせます。ソフィア様が目覚めたらすぐに、ロエル様と医師に連絡するように致しますので、どうか冷静におなりください。」

「俺はいつでも冷静だ。取り乱したのはアルバートだろう。」

「ロエル様がとんでもないことをおっしゃるからでございます。」

「すまなかった。では、部屋の件、よろしく頼む。」

「かしこまりました。」
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